jjs

Section: 基本ツール (1)
Updated: 2015年3月3日
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名前

jjs - Nashornエンジンを呼び出します。  

概要

jjs [options] [script-files] [-- arguments]

options

空白文字で区切られた、jjsコマンドの1つ以上のオプション。詳細は、オプションを参照してください。

script-files

空白文字で区切られた、Nashornを使用して解釈する1つ以上のスクリプト・ファイル。ファイルが指定されない場合は、対話型シェルが起動されます。

arguments

二重ハイフン・マーカー(--)の後のすべての値が、引数としてスクリプトまたは対話型シェルに渡されます。これらの値にはargumentsプロパティを使用してアクセスできます(Example 3を参照してください)。
 

説明

jjsコマンド行ツールを使用してNashornエンジンを呼び出します。これを使用して、1つまたは複数のスクリプト・ファイルを解釈したり、対話型シェルを実行することができます。  

オプション

jjsコマンドのオプションはスクリプトがNashornによって解釈される条件を制御します。

-ccs=size
--class-cache-size=size

クラス・キャッシュ・サイズをバイト単位で設定します。キロバイト(KB)を示すためにkまたはKの文字を追加し、メガバイト(MB)を示すためにmまたはMの文字を追加し、ギガバイト(GB)を示すためにgまたはGを追加します。デフォルトでは、クラス・キャッシュ・サイズは50バイトに設定されます。次の例は、1024バイト(1 KB)に設定する方法を示します。

-css=100
-css=1k
 

-co
--compile-only

スクリプトを実行せずにコンパイルします。

-cp path
-classpath path

サポートするクラスへのパスを指定します。複数のパスを設定するには、このオプションを繰り返すか、または各パスをコロン(:)で区切ります。

-Dname=value

プロパティ名に値を割り当てることで、スクリプトに渡すシステム・プロパティを設定します。次の例で、対話型モードでNashornを呼び出して、myValuemyKeyという名前のプロパティに割り当てる方法を示します。

>> jjs -DmyKey=myValue
jjs> java.lang.System.getProperty("myKey")
myValue
jjs>
 
このオプションを繰り返し使用すると、複数のプロパティを設定できます。

-d=path
--dump-debug-dir=path

クラス・ファイルをダンプするディレクトリへのパスを指定します。

--debug-lines

クラス・ファイル内の行番号表を生成します。デフォルトでは、このオプションは有効になっています。無効にするには--debug-lines=falseを指定します。

--debug-locals

クラス・ファイル内のローカル変数を生成します。

-doe
--dump-on-error

エラーが発生したときに、フル・スタック・トレースを提供します。デフォルトでは、簡単なエラー・メッセージのみが出力されます。

--early-lvalue-error

無効な左辺値式が早期エラーとして(つまり、コードが解析されるときに)報告されます。デフォルトでは、このオプションは有効になっています。無効にするには--early-lvalue-error=falseを指定します。無効な場合、無効な左辺値式はコードが実行されるまで報告されません。

--empty-statements

空の文をJavaの抽象構文ツリーに保存します。

-fv
--fullversion

完全なNashornバージョン文字列を出力します。

--function-statement-error

関数の宣言が文として使用されるとエラー・メッセージが出力されます。

--function-statement-warning

関数の宣言が文として使用されると警告メッセージが出力されます。

-fx

スクリプトをJavaFXアプリケーションとして起動します。

-h
-help

オプションのリストとその説明を出力します。

-Joption

指定したjava起動オプションをJVMに渡します。次の例で、対話型モードでNashornを呼び出して、JVMによって使用される最大メモリーを4 GBに設定する方法を示します。

>> jjs -J-Xmx4g
jjs> java.lang.Runtime.getRuntime().maxMemory()
3817799680
jjs>
 
このオプションを繰り返し使用すると、複数のjavaコマンド・オプションを渡すことができます。

--language=[es5]

ECMAScript言語バージョンを指定します。デフォルトのバージョンはES5です。

--lazy-compilation

レイジー・コード生成戦略(つまり、スクリプト全体が一度にコンパイルされない)を有効にします。このオプションは試験的なものです。

--loader-per-compile

コンパイルごとに新しいクラス・ローダーを作成します。デフォルトでは、このオプションは有効になっています。無効にするには--loader-per-compile=falseを指定します。

--log=subsystem:level

指定されたサブシステムに対して、特定のレベルでロギングを実行します。カンマで区切って複数のサブシステムのロギング・レベルを指定できます。次に例を示します。

--log=fields:finest,codegen:info

--optimistic-types=[true|false]

再コンパイルの最適化を解除してオプティミスティック・タイプ仮定を有効または無効にします。オプティミスティック・タイプを使用した実行によって最終的な速度が向上しますが、ウォームアップ時間が増える場合があります。

--package=name

生成されたクラス・ファイルを追加するパッケージを指定します。

--parse-only

コンパイルせずにコードを解析します。

--print-ast

抽象構文ツリーを出力します。

--print-code

バイトコードを出力します。

--print-lower-ast

掘り下げた抽象構文ツリーを出力します。

--print-lower-parse

掘り下げた解析ツリーを出力します。

--print-no-newline

その他の--print*オプションで強制的に1行で出力します。

--print-parse

解析ツリーを出力します。

--print-symbols

記号表を出力します。

-pcs
--profile-callsites

呼び出しサイトのプロファイル・データをダンプします。

-scripting

シェルのスクリプト機能を有効にします。

--stderr=filename|stream|tty

標準エラー・ストリームを指定したファイル、ストリーム(たとえばstdout)に、またはテキスト端末にリダイレクトします。

--stdout=filename|stream|tty

標準出力ストリームを指定したファイル、ストリーム(たとえばstderr)に、またはテキスト端末にリダイレクトします。

-strict

標準(ECMAScript Edition 5.1)への準拠を強化するstrictモードを有効にし、これにより共通のコーディング・エラーを簡単に検出できるようになります。

-t=zone
-timezone=zone

スクリプトの実行に対し指定したタイムゾーンを設定します。OSで設定されたタイムゾーンをオーバーライドし、Dateオブジェクトで使用されます。

-tcs=parameter
--trace-callsites=parameter

呼出しサイトのトレースのモードを有効にします。使用可能なパラメータは、次のとおりです。

miss

呼出しサイトのミスをトレースします。

enterexit

呼出しサイトへの出入りをトレースします。

objects

オブジェクトのプロパティを出力します。

--verify-code

バイトコードを実行する前に検証します。

-v
-version

Nashornバージョン文字列を出力します。

-xhelp

コマンド行オプションの拡張ヘルプを出力します。
 

例 1 Nashornを使用したスクリプトの実行

jjs script.js
 

例 2 対話型モードでのNashornの実行

>> jjs
jjs> println("Hello, World!")
Hello, World!
jjs> quit()
>>
 

例 3 Nashornへの引数の渡し

>> jjs -- a b c
jjs> arguments.join(", ")
a, b, c
jjs>
 
 

関連項目

jrunscript


 

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