WHATIS
Section: マニュアルページユーティリティー (1)
Updated: 2020-06-22
Page Index
名前
whatis - display one-line manual page descriptions
書式
whatis [
-dlv?V] [
-r|
-w] [
-s list]
[
-m system[,...]] [
-M path] [
-L
locale] [
-C file]
name ...
説明
各マニュアルページには短い要約文が含まれています。
whatis はマニュアルページ名を検索し、
name
に一致するすべてのマニュアルページの要約文を表示します。
name はワイルドカード (-w を指定した場合) または正規表現 (-r を指定した場合)
で指定できます。これらのオプションを使用した場合、シェルが特殊文字を解釈するのを防ぐために、 name を引用符でくくるか、エスケープ (\)
しなければいけない場合があります。
検索にはインデックス型データベースが使用されます。これは mandb プログラムによって更新します。インストール方法によっては、
mandb は cron
ジョブとして定期的に実行されているかもしれませんし、新しいマニュアルページをインストールした時に手動で実行する必要があるかもしれません。古いテキスト型
whatis データベースから対応するインデックス型データベースを生成するには、次のコマンドを実行してください。
whatis -M manpath -w '*' | sort > manpath/whatis
ここで、 manpath は /usr/man のようなマニュアルページ階層を指定します。
オプション
- -d, --debug
-
デバッグ情報を表示します。
- -v, --verbose
-
冗長な警告メッセージを表示します。
- -r, --regex
-
各 name を正規表現として解釈します。 name
はマニュアルページ名のどの部分に対しても一致処理が行われ、一致処理結果が生成されます。この処理は、データベース検索の特性により、通常の
whatis 処理より幾分遅くなります。
- -w, --wildcard
-
各 name をシェル形式のワイルドカードとして解釈します。name
はマニュアルページ名のどの部分に対しても一致処理が行われ、一致処理結果が生成されます。この処理は、データベース検索の特性により、通常の
whatis 処理より幾分遅くなります。
- -l, --long
-
出力を端末幅で切り詰めません。通常は、適切に書かれていない 名前 (NAME)
節による見にくさを避けるために出力が端末の幅に切り詰められます。
- -s list/, --sections=list/, --section=list
-
指定したマニュアルセクションのみ検索します。 list はコロンまたはコンマで区切られたセクションのリストです。もし、 list
の項目が単純なセクション、例えば "3" ならば、表示される説明のリストには "3"、 "3perl"、 "3x"
等のセクションのページが含まれます。一方 list に拡張部分も含める、例えば "3perl"
ならば、表示される説明のリストはマニュアルセクションに厳密に一致したページのみ含まれるようになります。
- -m system[,...], --systems=system[,...]
-
このシステム上で他の OS のマニュアルページにアクセスできる場合、このオプションを使用してアクセスします。 NewOS
のマニュアルページを検索する場合、 -m NewOS オプションを指定します。
system はコンマ区切りの OS 名で指定します。現在使用しているオペレーティングシステムを検索に含める場合は、システム名の引数文字列に
man を含めます。このオプションは $SYSTEM 環境変数を上書きします。
- -M path, --manpath=path
-
検索するマニュアルページ階層を変更する場合、その集合をコロンで区切って指定します。デフォルトでは、whatis は $MANPATH
環境変数を使用します。 $MANPATH 環境変数が空であるか、設定されていない場合、$PATH
環境変数に応じて適切なマニュアルページのパスが決定されます。このオプションは $MANPATH の内容を上書きします。
- -L locale, --locale=locale
-
whatis は通常、現在のロケールを C の関数 setlocale(3) を呼び出すことによって決定します。これはおそらく
$LC_MESSAGES や $LANG
などを含むさまざまな環境変数を使用します。一時的にこの値を上書きしたい場合には、このオプションを使用して whatis に直接
locale
文字列を渡します。これはページの検索が実際に開始されるまでは効果が無いことに注意してください。ヘルプメッセージなどは常に初期に決定されたロケールによって表示されます。
- -C file, --config-file=file
-
デフォルトの ~/.manpath ではなく指定したユーザ設定ファイルを使用します。
- -?, --help
-
ヘルプメッセージを表示して終了します。
- --usage
-
Print a short usage message and exit.
- -V, --version
-
バージョン情報を表示します。
終了ステータス
- 0
-
プログラムが正常に実行されました。
- 1
-
使用法、構文または設定ファイルのエラーです。
- 2
-
操作のエラーです。
- 16
-
指定したキーワードにマッチしたページが見つかりませんでした。
環境変数
- SYSTEM
-
$SYSTEM が設定されている場合、 -m オプションで指定した引数と同様の効果があります。
- MANPATH
-
$MANPATH が設定されている場合、その値はコロン区切りのマニュアルページ階層の検索パスとして使用されます。
- MANWIDTH
-
If $MANWIDTH is set, its value is used as the terminal width (see the
--long option). If it is not set, the terminal width will be calculated
using the value of $COLUMNS, and ioctl(2) if available, or falling
back to 80 characters if all else fails.
ファイル
- /usr/share/man/index.(bt|db|dir|pag)
-
伝統的な大域インデックス型データベースキャッシュです。
- /var/cache/man/index.(bt|db|dir|pag)
-
FHS 準拠の大域インデックス型データベースキャッシュです。
- /usr/share/man/.../whatis
-
伝統的な whatis テキスト型データベースです。
関連項目
apropos(1),
man(1),
mandb(8)
著者
Wilf. (G.Wilford@ee.surrey.ac.uk).Fabrizio Polacco (fpolacco@debian.org).Colin Watson (cjwatson@debian.org).
バグ
https://savannah.nongnu.org/bugs/?group=man-db